【水漏れかな?と思ったら】自分で調査する?orプロに依頼する?

お家のトラブルで多いのが「水漏れ」です。
水漏れと聞くと、「蛇口から水が吹き出した」「床一面が濡れている!」というイメージを持つかもしれません。
しかし水漏れは、目に見える症状だけでなく、目に見えない症状として現れる例も多くあります。

この記事を読んでいる方は、その見えない症状に悩まれているのではないでしょうか?

「水道代が急に上がった」
「検針員さんから『水漏れの可能性がある』と指摘された」
「どこかから、シューと水が吹いているような音が聞こえる」
「庭の土が一部分だけ湿っている」

しかし水漏れの確証が持てないので、専門業者を呼んでも良いものか迷いますよね。

そこで、この記事ではその迷いを解消するために

・水漏れの兆候のご紹介
・ご自身でできる、水漏れの簡易的な調査方法
・業者への依頼について

を解説します。

水漏れが疑われるときに、「まずは自分でできることはないか?」
と考えている人にとって、お役に立てる内容となっています。

これって水漏れ?漏水の兆候

冒頭で申し上げた、水漏れの目に見えない症状というのは、
ごく少量の水漏れ、もしくは壁の中や地中の水道管からの漏れ、の可能性が高いです。
そのため、まずは以下のような水漏れの兆候が出ていないか確認をしてみましょう。

水漏れの兆候
・水道料金が高くなった
・蛇口周りに水が溜まっている
・天井・床の一部が変色(染み)している
・シンク下のパイプ周りがカビ臭い
・雨が降っていないのに、地面が湿っている
・蛇口をすべて閉めているのに、水道メーターのパイロットが回転している

水漏れ箇所の特定は自分でできる?簡易的な調査方法

水漏れの兆候が出ていた場合、できればその場所を特定したいところですよね。

この章では
・水漏れを起こしやすい場所
・水漏れの原因
・自分で水漏れ箇所を特定する方法

について解説していきます。

水漏れを起こしやすい箇所

一般家庭での水漏れ発生場所はある程度限定されてきます。
まずは、簡単にチェックできる場所から調べてみましょう。

トイレ

便器内の水が流れっぱなしになっていませんか?
タンク内の栓が閉まっていない、
または栓が摩耗していて水が流れ続けているなどの可能性が考えられます。

浴室

壁や床は乾燥しているのに、蛇口周り、シャワーヘッド周りだけ濡れていませんか?
蛇口の部品の摩耗やシャワーヘッドが緩んでいるかもしれません。

台所

蛇口周りやシンク下のパイプ周りが濡れていないか確認してみてください。
部品の摩耗や、接続部の緩みの可能性があります。

雨が降っていないのに地面が濡れていたり、
コンクリートのヒビの隙間から水が漏れていないか確認してみましょう。

水漏れの原因は?

水漏れの原因は、さまざまな外的要因が考えられます。

例えば台風による大雨や強風、地震から過度な負担がかかることによる水道管の破損です。

また、気温が低いと水道管が凍結し、破裂する可能性があります。
凍結の恐れがある場合は、凍結防止の対策などが必要ですね。

設備の老朽化ということも考えられます。
蛇口本体の寿命は10年といわれていますし、
建物が古ければ、当然、水道管自体も耐用年数が過ぎている可能性があります。

自分で水漏れ箇所を特定するには?

ご自身で水漏れの場所を特定する場合は、
上記の「水漏れを起こしやすい箇所」を重点的に調査、
「水漏れの原因」に心当たりがないかを思い返してみましょう。

それ以外の方法として、止水栓を止めて、
パイロットを確認するという方法もご紹介しておきます。

止水栓

蛇口本体、配水管付近に付いている水の供給を止めるためのものです。
元栓を閉めると家全体の水の供給が止まりますが、
場所ごとの止水栓を閉めれば、その場所のみ水の供給を止めることができます。

トイレを例に挙げると、
赤丸で囲った部分が止水栓です。

パイロット

水量メーター(量水器)に、パイロットと呼ばれる銀色の円形のものが付いています。
水が供給されているときは、パイロットが回転します。

たとえば、まずはトイレの止水栓を閉めてパイロットを確認してみる。
まだパイロットが回転しているようなら、今度はお風呂の止水栓を閉めてみる。
お風呂の止水栓を閉めたことでパイロットの回転が止まるようなら、
お風呂の止水栓から先の部分で水漏れが起きているということになります。

ただしこの方法では、水道知識がない人が作業しても、
目に見える場所(蛇口など)以外からの漏水箇所を特定するのは難しいと思われます。

また、漏水箇所を特定できても結局は業者に修理を依頼することも多いです。

漏水箇所の特定はあまり深追いせず、漏水調査も含めて業者に依頼をすることが賢明と言えます。

業者に漏水調査を依頼するなら・・・

簡易的な調査では見つからない、壁、地中の水道管からの水漏れの可能性がある場合は専門の業者に依頼しましょう。

こんな場合はプロにすぐ相談!漏水調査をした方がいい場合

壁の中や、庭の土中に埋まっている水道管から漏水している場合は、
専門業者の調査・修理が必要となります。

また、マンション、集合住宅に住んでいる場合は
すぐに大家さん・管理会社に連絡するなどして、業者に依頼をすることが先決です。

マンション・集合住宅での水漏れは、自宅だけでなく他の住民にも被害が及ぶ可能性が…。
早期に対応をすることで、被害を未然に防ぐこともできますので、
水漏れの疑いを感じたらすぐに連絡をしましょう。

プロの漏水調査方法

漏水調査とひとことで言っても、方法は色々あります。
専用の機材を用いることで、壁や床を破壊しない、騒音を発生させずに調査することが可能です。

音聴工法

水漏れの音を探すことで、漏水を見つける方法です。
「音聴棒」と呼ばれる機材は、蛇口周り、配水設備で聴音し、異常音がないかをチェックをします。
「漏水探知器」を使って、配水管が埋まっている路面を調査する方法もあります。

相関工法

異なる二箇所の地点にセンサーを設置し、
漏水箇所で発生する音が各センサーまで伝わってくるまでの時間差を
「相関式漏水探索機」と呼ばれる装置で計測することで、漏水箇所を特定します。

トレーサーガス工法

「トレーサーガス」と呼ばれる人体に害のないガスを水道管に注入します。
漏水箇所から噴出するガスを検知することで漏水箇所を特定します。

リークゾーン工法

水中マイクをセットして、漏水音を増幅させることで、漏水箇所を特定します。

計量工法

「流量測定器」と呼ばれる機材で、
配管内を通過する水の水圧や流量をもとに漏水を調べる手法です。

地中レーダ工法

「地中レーダ」を使うことで、路面を掘削せずに地上から漏水箇所を特定します。

漏水調査はこうやる!作業の手順

さまざまな調査方法をご紹介しましたが、ここで調査手順の一例をご紹介します。

1.依頼者から、漏水調査の依頼。

2.調査場所の図面の確認、現地の下見など調査の準備。

3.調査当日、上記でご紹介したパイロットの確認、目視で確認できるような水漏れ箇所がないか調査。

4.目視での確認ができない場合、「音聴棒」を用いて、蛇口周り、配水管を調査。

5.「漏水探知器」を用いて、路面の埋設管上の漏水探知調査。

6.「相関工法」で漏水探知作業。

7.漏水の有無、位置等の確認作業の結果報告書を作成。

以上のような流れとなります。
そして、この調査結果をもとに修理の手配を行います。

まとめ

ここまで、自身でできる水漏れの調査方法と、業者の調査方法を合わせてご紹介してきました。

簡易的な調査方法は、ポイントを押さえておけば難しくありません。
症状によっては、自分で修理まで行うこともできることもあります。

一方で、無理に自分で調査・修理を行おうとしたり、
逆に水漏れに気づいてもそのままにしてしまう人もいます。
そうなると、水道代・修理代がかさむだけでなく、他人に損害を与えてしまう恐れもあるのです。

そうならないためにも、

・調査は簡易的な方法・範囲にとどめる
・発見が困難な調査・修理は専門の業者にお願いする

以上のことを心がけておきましょう。