洗濯パン(排水パン)は必要?メリットとデメリット、選び方を知ろう

洗濯パンは漏水防止のためのアイテム

   
洗濯パンとは、洗濯機の下に設置する受け皿状の台のことです。

洗濯機の買い替えのときなどに
「洗濯機の下には洗濯パンがいるんだろうか?」
「洗濯パンを買うときにどんなことに気をつけたらいいのだろう」
と疑問に思っている人もいるでしょう。


最近では、洗濯パンは絶対に必要というわけではないのですが、
敷いておくと洗濯機の漏水トラブル防止に役立ちます。
普段あまり注目することのない洗濯パンのメリットやデメリット、選び方をご紹介します。





洗濯パンの種類と買い替えのタイミング

洗濯パンは排水パンとも呼ばれ、
プラスチック製の板状になっており、排水のための穴が開いています。

洗濯機の排水ホースから床の排水口へ、洗濯パンの穴を通して、
洗濯で使用した水が流されるようになっています。

洗濯パンの形状

洗濯パンには、いくつか種類があります。

形状が全体的にフラットなタイプは洗濯機を置きやすく、価格も安価です。

四隅がやや高くなっているタイプは、洗濯機と洗濯パンの間に狭い隙間ができます。

この2つのタイプは隙間が狭いため、排水口付近の掃除はしにくくなります。


ほかには、四隅が出っ張っていて洗濯機をかさ上げするタイプがあります。

比較的、新しいタイプの洗濯パンです。
四隅の出っ張っている部分に洗濯機を置くので、
洗濯機と排水口の間に、わりと広い隙間が空きます。
隙間から手やブラシを入れて、掃除をしやすくなっています。

洗濯パンのサイズ

洗濯パンのサイズは640mm×640mmの正方形タイプが一般的ですが、
ドラム式洗濯機など幅の広い洗濯機に対応するために
長方形になっている洗濯パンもあります。

当然ながら、洗濯パンのサイズは洗濯機のサイズと合っていないとうまく設置できません。

洗濯パンを設置するタイミング

新しく洗濯機を設置したときや、洗濯機を買い替えたとき、
使っている洗濯パンが破損したときが洗濯パンの購入のタイミングになります。

ほかにも、排水口の掃除がしにくいから新しい洗濯パンに変えたい、
という理由で新しい洗濯パンを購入することがあります。



洗濯パンのメリット

万が一の水漏れ時に安心

洗濯パンを使うことで、
洗濯機からの水漏れによる床のダメージを防止できるという点が大きなメリットです。

洗濯機の故障、排水ホースの劣化、排水口の詰まりなどの理由で水が漏れることがあります。
仮に洗濯パンが敷いてあれば、
ある程度は水を受け止めてくれるので、床が水浸しになることを防いでくれます。


また、洗濯機内部の水温が気温よりも低い時期には、
洗濯機の底面に結露ができるケースもあります。

結露が床に垂れると、湿気で床を傷めることがあるのですが、
洗濯パンがあれば、水による床のダメージを防いでくれます。

振動音を軽減



洗濯パンには、洗濯機を使用している際の振動音を防ぐ効果もあります。
夜間の洗濯機の使用時には特に安心です。


洗濯機を使用している以上、水漏れが起こることはありえます。
また、マンション住まいの場合、
水漏れのせいで階下の住民とトラブルになる恐れもあります。

安心して洗濯機を使用するためには、
洗濯パンを設置しておくほうが望ましいと言えます。



洗濯パンのデメリット

掃除がしづらい


洗濯パンにはデメリットもあります。
まず洗濯機と洗濯パンの間の隙間にホコリが溜まりやすく、
掃除がしにくい点がデメリットになります。

ただし、四隅が高く出っ張っているタイプの洗濯パンを選べば、
隙間にブラシなどを入れやすいので、掃除がしやすくなります。


空間が無駄になることも

洗濯パンを置いたことで、
洗濯機と壁との間に隙間ができてしまうケースもあります。
こうした場合においては、隙間を活用できる収納家具を置くなどの方法で、対応することができます。

洗濯パンを敷くのは、漏水によるトラブルを防止するため


最近の洗濯機は水漏れのリスクが低く、
洗濯パンがなくても洗濯機は使用できます。

ただし洗濯パンを使用するほうが、
万が一の水漏れなどのトラブルによる床のダメージを防止できます。
特にマンション住まいの場合、
万が一の漏水の際に下の階へ影響することがあるので、
洗濯パンを敷いておくと安心といえるでしょう。

洗濯パンの選び方・購入の際の注意点

次に、洗濯パンを購入する場合の注意点をご紹介します。

洗濯機パンのサイズの確認が必要


まず洗濯パンのサイズが、
洗濯機のサイズや床の広さと合っているかどうか、チェックする必要があります。

もしサイズがあっていないと、洗濯機を置けなくなります。


新しく洗濯機を購入するときには、
洗濯機のパンフレットなどを参考にして洗濯機のサイズに合った洗濯パンを探す、
購入先の店員に相談するなどして、
間違いのない洗濯パンを購入するようにしましょう。


一般的には洗濯パンは正方形ですが、
幅の広いドラム式洗濯機とはサイズが合わない可能性があります。
サイズはしっかり確認してください。



洗濯機はそのままで、洗濯パンだけ購入する場合には、
今使っている洗濯パンと同じサイズで購入すると安心です。
洗濯パンの外寸、内寸、へりの高さを確認しておきましょう。

見落としやすいチェックポイントは、この2つ!

チェックポイント①:排水口の位置をチェックする


洗濯パンの購入にあたっては、排水口の位置も確認しておきます。

洗濯機の排水ホースと
排水口の位置があまりにも離れていると取付けしにくいこともあり得ます。
接続するためのホースや部品の取り付けなど、作業が必要になることがありますので、
事前に確認しておくと安心です。

チェックポイント②:止水栓の高さをチェックする



止水栓の高さも見落としやすいポイントです。
止水栓とは、壁に設置してある洗濯機用の蛇口のことです。
洗濯機に給水するために必要な蛇口です。


もし四隅が盛り上がっているタイプの洗濯パンを設置すると、
洗濯機の高さがへりの高さの分、かさ上げされるので、
高くなった洗濯機と止水栓がぶつかる恐れがあります。


洗濯パンを設置した後でも止水栓との高さが合うかどうか、確認が必要です。
高さがあっていない場合は、止水栓からホースを上に伸ばしたり、止水栓を交換したりすることになります。

掃除がしやすいかどうかも大事


洗濯パンのデメリットが、掃除のしにくさです。
洗濯パンには、大きく分けてフラットなタイプと四隅が高くなっているタイプがあります。
四隅が高く盛り上がっているタイプの洗濯パンなら、
洗濯機と床の間に隙間ができるので、排水口付近の掃除がしやすいです。
排水口付近の掃除をしておくことで、悪臭の発生予防にもなります。

実際に使いはじめてからの掃除のしやすさも、
快適に使えるかどうかのチェックポイントです。



洗濯パンの交換・設置費用の目安


洗濯パン本体の金額は、目安としてだいたい4,000~15,000円程度です。
フラットタイプのほうが安く、
四隅が盛り上がっているタイプのほうがやや高くなる傾向があります。


工具を使って自分で洗濯パンを設置することもできますが、
排水ホースと排水口の接続がうまくできていなかったことなどが原因になって、
階下への漏水トラブルを引き起こすことがあります。

洗濯パンの交換や設置は業者に依頼するほうが安心であり、確実です。
業者に依頼すると、20,000~30,000円くらいは必要になります。
現地調査や見積もりは無料という業者も多いので、ひとまず調査してもらうといいでしょう。

まとめ


最近は水漏れしにくい洗濯機も多く、
あえて洗濯パンを置かないご家庭もあるので、絶対に必要というわけではありません。

ただ、古い洗濯機を使っているなら洗濯パンがあるほうがいいでしょう。

また、新築で洗濯機を新しく設置する機会があれば、洗濯パンも合わせて購入するほうが無難です。
一度、水漏れを起こすと床のダメージが深刻なものになることもあります。
あらかじめ洗濯パンを敷いておくことで、リスクを回避できることになります。
必要に応じて、洗濯パンの交換や設置を考えるようにしましょう。