トイレがそろそろ寿命かな?と思っている人へ〜失敗しないトイレのリフォーム術

安全で清潔なトイレにするためのリフォーム

「トイレの調子が悪い。もう古いからいっそ、リフォームしようかな?」と思っても、
どうやってリフォームを進めたらいいのか、迷いますよね。

トイレには、汚れやすい、湿気や臭いがこもる、空間が狭いといった特徴があります。
トイレならではのリフォームの注意点を知っておけば、安心してリフォームができます。

トイレは、お客様にも意外とみられている場所です。
安全そして清潔なトイレにリフォームできるよう、
失敗しないためのポイントを解説します。

トイレのリフォームの流れと費用の目安

リフォーム業者決定までの流れ

トイレのリフォームの流れを簡単に説明すると、

リフォームの流れ
①情報収集(カタログ、ショールーム見学など)
②業者に問い合わせ、相談、リフォームプランの作成
③業者による下見・見積もり
④複数の業者を検討
⑤業者を決定
⑥工事
⑦引き渡し

といった流れになります。

最初の情報収集の段階で、どんなトイレにしたいのかイメージを作ります。
メーカーのショールームで、実物の便器を見学するのもおすすめです。

簡単な見積もりはWEBで可能なことが多いですが、
やはり実際に業者に訪問してもらって下見をしてもらい、じっくり相談することが大切です。

また複数の業者から見積もりをとって検討しましょう。
接客や説明の丁寧さなどもよくチェックして、
安心してお願いできるリフォーム業者を選ぶようにしましょう。

工事当日の流れ

次に、実際にトイレのリフォームをする日の流れです。

当日の流れ
①工事前の説明
②養生・古いトイレの撤去
③クロス・床の張り替え(やらない時もある)
④便器の取付と配管の接続
⑤便座・リモコン取付
⑥動作の確認・水漏れ確認
⑦後片付け

が工事当日のおおまかな流れになります。

養生(ようじょう)とは、工事の際の破損防止のために、
布やビニールなどで周囲を保護することです。
お引越しするときにも、家の中に養生材を貼って家を保護しますが、
そのときの光景をイメージしてもらうといいと思います。

トイレの交換だけなら約2~3時間から半日程度、
壁や床の張替まで含めると5~6時間程度から1日はかかります。

トイレのリフォームの費用の目安は?

気になる費用ですが、トイレのタイプ・機能と、
どこまでリフォームするかによって大きく変わります。

便器のみ交換の場合は、便器の機能によって10~30万円くらいまでと幅があります。
最近人気のタンクレスタイプはスペースを有効に使えますが、値段は上がります。

壁や床の素材の張替を追加すると、便器の金額に、さらに4万~8万円の追加は必要です。
さらにトイレ全体のリフォームともなると、合計金額で40~80万円くらいを考えておく必要があります。

トイレのリフォームで失敗しないための3つのポイント

トイレのリフォームは安い買い物ではありません。
また、失敗したなと思って、簡単にやり直せるものでもありません。

リフォームに失敗しないためのポイントを3つご紹介します。

①リフォームの目的をはっきりさせる


なんのためにリフォームを行うのか、目的をはっきりさせることが大切です。
どんなトイレがいいのか、
こだわるべき要望や使い心地をできるだけ具体的にイメージしてみましょう。

たとえば、
・座り心地がいいトイレ
・収納スペースが欲しい
・掃除がしやすいほうがいい
・手すりをつけたい

など改善したい部分を洗いだしましょう。

ショールームに足を運び、実際にトイレなどを見て確認すると、完成のイメージを持ちやすいですよ。
また疑問点や不安は、ショールームのスタッフや、リフォーム業者に必ず相談してみましょう。

②トイレの広さを確認


トイレは広くないので、トイレ全体の広さと便器のバランスを考えることが必要です。

リフォームにあたって、トイレ全体の奥行きと幅を測ってみます。
ドアの開く向きも考慮しておきましょう。
便器だけでなく、収納や手洗いまで含めてバランスを取るようにしないと、使いづらく窮屈になる恐れがあります。

③予算を決める


もちろん、予算の範囲に収まるかどうかも大切です。
リフォームでは便器の交換だけでなく、壁や床の張り替えも行うほうがおすすめです。

トイレの壁や床には、長年の汚れが付着しているので、
一緒にリフォームしておくときれいに仕上がります。
一度リフォームすると長年使うことになるので、
自分や家族が高齢になった場合に備えて、手すりをつける方がいいケースもあります。

トイレのリフォームで見落としがちなポイントをまとめてチェック!

便器にこだわる人は多いのですが、その周辺は意外と見落としやすいものです。
納得できるリフォームのために、押さえておきたいポイントは3つあります。

①トイレ全体の使いやすさをチェック

トイレ内の広さと便器の大きさのバランスは必ず確認しましょう。
便器は大きめのほうがゆったり座れます。
しかし、トイレの広さが変わらないのに大きな便器を置くと室内が狭くなり、掃除しにくくなってしまいます。
便器の先からドアまでの距離は、おおよそ50センチくらいは必要です。

また男性と女性では便器の使い方が違うので、
家族みんなが使いやすいかどうか注意しましょう。

ドアまでリフォームできるなら、引き戸か外開きにして、ドアの開けやすさもチェックしましょう。
ドアが内開きの場合、トイレのドアを開けたときに、スリッパがひっかかりやすいことは見落としがちです。

②床と壁のクロスは汚れや湿気に強い素材がおすすめ

トイレの床は汚れやすい箇所です。
床材は掃除がしやすく、耐水性・耐アンモニア性が高いものを選択することがおすすめです。

壁のクロスには、消臭効果や調湿効果があるタイプもあります。
希望する効果を持つクロス素材があるかどうか、リフォーム業者に確認しましょう。

③トイレの使いやすさを左右する細かいポイント


タオル掛けやペーパーホルダーの位置や使いやすさもチェックしておきましょう。
とりわけタンクレストイレを選んで、
便器の位置が今までよりも後ろに移動するときには、特に注意が必要です。
手を伸ばしたとき、タオルやトイレットペーパーが取りづらい位置になってしまうと、
その後の生活でストレスになってしまいます。

ウォシュレット設置などに必要なので、
コンセントの数や位置も改めて確認してみましょう。
もしコンセントがない場合は、別途電気工事が必要になります。

収納スペースは必要な物を収納できるか、
実際に物を取り出しやすいか、使い心地を確認してみましょう。

照明の適度な明るさや、窓の位置や大きさなども、全体の仕上がりに関わってきます。
照明はやや明るめがおすすめです。
実際にトイレを使うときに使いやすいかどうか、
細かい部分まで確認しておくと、満足できるリフォームにつながります。

最近のトイレリフォーム事情

毎年様々な高機能トイレが発表されていますが、
最近のトレンドを見てみましょう。

空間を広く使えるタンクレストイレ


従来のタンク付きトイレから、タンクを外したタイプのトイレです。
タンクがないので10センチほどの余裕ができて、トイレの空間を広く感じるようになります。
見た目がスタイリッシュでデザイン性が高く、継ぎ目がないので掃除がしやすい点が人気です。

ただし、手洗い部分がなくなるので、新たに手洗いを壁に設置することが必要になります。
手洗いを新しく作る場合、トイレの広さとのバランスを考えないと、窮屈になる恐れもあります。

新しい手洗いの上には、鏡や棚、照明をつけるとさらに使いやすく、おしゃれになります。

片付けや掃除が楽な収納一体型トイレ

従来のタンク付きトイレのタンク部分を、キャビネット(収納棚)で隠した感じになります。
キャビネットには、お掃除用具やトイレットペーパーを収納できますし、
露出していた給水管も隠れるので、見た目がすっきりします。
さらにトイレ裏など、掃除がしにくかった部分がなくなるので、お手入れが楽になります。

高齢になったときを考えたリフォーム

高齢者でも使いやすいトイレにする、
または自分や家族が高齢になったときを想定してリフォームしておくケースが増えています。

床の段差をなくす、手すりを設置するなど、
トイレを使うにあたっての移動が楽にできることが大切です。

便器は、自動洗浄機能やリモコンつきなど、
手元で洗浄できるほうが高齢者には便利です。

またドアも含めてリフォームできるなら、ドア幅は広め、引き戸のほうが高齢者でも入りやすいです。
介護リフォームの場合、介護保険の補助金などを受けることが可能なこともあります。
支給の要件など、よく確認して活用するようにしましょう。

まとめ

トイレならではの特徴を知ったうえで、リフォームの目的をはっきりさせてみましょう。
汚れにくく清潔さを保ちやすい、
全体の広さを考えて適度なバランスを取ること
が、トイレのリフォームでは特に大切です。

トイレは一日に何度も使う空間です。
便器はもちろん、ペーパーホルダーや収納スペースなども細かくチェックして、後悔のないリフォームにしましょう!