線状降水帯の予報が始まります!

突発的な大雨をもたらす「線状降水帯」
メディアで聞くことも多いワードではないでしょうか。

・バケツをひっくり返したような大雨
・急に降り出す猛烈な雨

最近、こんな天気が増えてきましたよね。

こうした雨の降り方は「線状降水帯」という積乱雲の大群が原因なのですが、
局地的で猛烈な雨による災害が増えてきたことから、危険視されるようになってきました。
そして今年から、線状降水帯の予報が試験的に開始されることになったのです。

線状降水帯にまつわる情報をまとめつつ、その予報について詳しく解説します。

線状降水帯とは

まず「線状降水帯」について説明します。

線状降水帯とは、強い雨を降らせる積乱雲が複数連なったものです。
ひとつひとつの積乱雲は1時間程度で威力を失いますが、
ひとつの積乱雲が新しい積乱雲を呼び、常に積乱雲の列ができている状態なので、激しい雨が降り続けることになります。

線状降水帯のメカニズムについては、こちらの記事も参考にしてみてください。

線状降水帯の予報が始まる!

気象庁は2022年6月より、線状降水帯の発生が予想された場合に気象情報で知らせる取り組みをスタートさせました。

全国を11の地域に分け、地域ごとの気象情報の中で、
「線状降水帯が発生する可能性がある」という表現でアナウンスされるそうです。
気象庁は、大雨への危機感を高めることに役立てて欲しいと伝えています。

線状降水帯の予報は、どこでどうやって確認する?

線状降水帯の発生が予測されたら、気象庁による「気象情報」で発表されます。
気象情報に続くかたちで、他の天気予報(テレビやアプリ)でも情報を得られるでしょう。

普段から、スマホに天気アプリを入れておくなど、天気予報を知るために何かしらの情報源を持っておくと安心です。

線状降水帯の発生予測があたる確率

さて、この線状降水帯発生予測ですが、残念ながら予測の的中率はさほど高くありません。

・発生を見逃してしまうケースが3回に2回程度
・予報の的中は2回に1回程度(地域単位では4回に1回程度)

と、技術的にはこれからの進歩が期待されるところです。
気象庁が発表しているように、線状降水帯の予報は「危機感を高めるため」の参考と考えていたほうが良いでしょう。

今の技術では精度の高い予測が難しいとされている線状降水帯。
予報が出ていないからといって安心していいわけではありません。

予報が出ていれば警戒するのはもちろんのこと、
予報が外れたり、予報が出ていなくても雨が降り出す可能性は十分あるということです。
雨が増えるシーズンは、

・気象情報に気をつける
・複数の気象予報や天気予報を参照する

などの工夫が必要かもしれませんね。

線状降水帯対策は何ができる?

最後に、線状降水帯への備えについてまとめておきます。
いつどこで発生し、巻き込まれるか分からないのが線状降水帯の大きな特徴です。

・防災グッズや土のうの準備
・ハザードマップの確認

など、日頃からできる対策をとっておき、万が一のケースに備えましょう。

こちらの記事も参考にしてみてくださいね。

まとめ

夏の暑さ、異常気象など、私たちを取り巻く環境は年々過酷になっています。
線状降水帯もここ数年で威力を増してきた現象のひとつですが、こうした気候変動にもうまく対処していかなくてはなりません。
今はまだ発展途上の線状降水帯予測ですが、今後はその精度も徐々に上がっていくことでしょう。
こうした技術の恩恵を受けつつ、安全な暮らしを守っていきたいですね。