新築・リフォーム検討中の方必見!水回りの間取りを決めるコツ
新築やリフォームにおいて、間取りを決めることはとても重要です。
中でも水回りの間取りは、暮らしやすさに直結するといっても過言ではないでしょう。
家事が楽にできるか、家族全員がスムーズに使えるかどうかは、間取りに大きく左右されます。
では、水回りの間取りを考える際には利便性だけでいいのでしょうか?
実は水回りの間取りには、気を付けたいポイントが他にもあります。
この機会にポイントをおさえ、新築やリフォームの間取りの参考にしてみてくださいね。
目次
水回りの間取り決め、ポイントは3つ!
水回りの間取りを決めるにあたり、
見逃してはいけないポイントは主に次の3つです。
なるべく集中させる
水回りの間取りは、キッチン、バスルーム、トイレをそれぞれ近い位置に配置するとよいでしょう。
例えば、キッチンで調理をしながらお風呂にお湯をはったりなど、忙しい家事の時短につながります。
さらに水回りを集中させることで、宅内の給水や排水の配管の距離を短くシンプルにすることも可能です。
配管を集中させると、新築やリフォームの配管工事のコストを抑えるメリットがあります。
加えて、リフォームや修繕の際の配管工事が比較的軽微になる可能性もあります。
それぞれの配管が近い位置にあることで、調査や部品の点数も抑えることができるためです。
新築やリフォームの際は、アフターも想定した水回りにしたいですね。
家事の動線をイメージ
毎日使う水回りですから、家事や生活パターンを想定した間取りにしたいものです。
キッチン、バスルーム、トイレで一周できるような間取りにすると、スムーズな動線が描けるといわれています。
このとき洗面所に出入口を2ヶ所設け、入浴時以外は通路として活用すると、さらに省スペースを実現できます。
オープンで明るい、見せる洗面所としてアレンジするのも一興です。
また洗濯機と物干しスペースの動線を妨げないような間取りにすることも大切です。
重たい洗濯物を持って移動する距離は、なるべく短くしたいものです。毎日の家事を少しでも楽に、時短でできるような動線を考えましょう。
水回りの音に注意
水回りの間取りを考える際、集中させたり動線を考えることも大切です。
もうひとつ気を付けたいのは、水回りから発生する音への配慮でしょう。
お風呂やトイレ、キッチンなどには音がつきものです。
特に夜間使用することもあるバスルームやトイレの音には気を付けましょう。
バスルームやトイレの近くに寝室を配置すると、音が睡眠を妨げる可能性もあります。
2階にトイレを設置する場合も、トイレの真下に寝室がくるような間取りは避けたほうがよいでしょう。
どうしてもトイレなどと寝室が近くなる場合は、間にクローゼットをはさむなどの工夫をするとよいですね。
おすすめの水回りの間取り4選
ここで、家のタイプに合わせたオススメの水回りの間取りをご紹介します。
平屋におすすめの間取り
スペースの限られることの多い平屋での水回りの間取りは、
各室に出入り口を2ヶ所設け、水回りをぐるっと一周できるような配置にするとよいでしょう。
そうすることで廊下スペースを省くメリットもあります。
家の角に配置されることの多い浴室も、洗面所への出入口が2つあることでアクセスが非常によくなります。
また、キッチンとリビング、ダイニングが一体化した間取りは平屋に多くみられます。
このとき、キッチンが家の中心部に配置されることがありますが、
バスルームやトイレをキッチンから伸びる動線上に配置することで、家事全体の動作をスムーズにすることができます。
2階建てにおすすめの間取り
2階建てで1階に水回りを配置する場合、
1階の居室が少ない分、水回りのスペースをゆったりととることができるようになるでしょう。
その半面、キッチンはダイニングから孤立することがあります。
キッチンへのアクセスを2ヶ所以上にすることで開放感を演出することもできます。
南側の明るい方角にダイニングなどを配置し、水回りは北側などに位置されがちですが、
ぐるっと一周できる「回遊性」を意識することで閉塞感のない水回りにしたいですね。
水回りを2階に設置する場合、洗濯機から物干しへの動線には気をつけましょう。
物干しスペースが1階であれば、2階への洗濯機設置はあまりおすすめできません。
また、キッチンは1階、バスルームは2階などと階を分けた間取りとすると、工事費が割高になることも覚えておきたいですね。
二世帯住宅におすすめの間取り
二世帯住宅などで気を付けたいのは、家族それぞれの生活パターンの違いです。
例えばおじいちゃん・おばあちゃんは就寝が早く、育ち盛りのお孫さんは夜遅くまで塾やクラブ活動があるなど、
生活のリズムが異なれば、水回りを使うタイミングも違うものです。
水回りから出る音には、より一層の配慮が必要になるでしょう。
特に気を付けたいのは、1階の親世帯と2階の子ども世帯、それぞれの水回りの配置です。
1階の寝室の上に2階のトイレがある、2階の寝室の下はキッチン、という間取りでは生活音にまつわるお悩みが出てしまうかもしれません。
1階と2階の水回りは同じ位置とし、1階の親世帯の寝室の上は寝室とするなど、生活音に配慮した間取りにするとよいでしょう。
また家族が多い場合は、水回りの間取りの中でも洗面スペースに工夫をしてみるのはいかがでしょうか。
例えば、洗面ボウルを2つ設置することで、朝の身じたくの時間は大きく短縮されます。
家族構成や、それぞれのライフスタイルを尊重した間取りを心がけたいですね。
ふたり住まいにおすすめの間取り
夫婦のふたり住まいなど、家族の人数が少ない場合、各居室から水回りのアクセスのよさは気を付けたいポイントです。
水回りを一周できる回遊性で家事動線を向上しながらも、
各居室の独立性を保つ、バランスのとれた間取りが求められるでしょう。
リビングやダイニングにいながらもキッチンと会話ができるような開放的なキッチンも、ふたり住まいに多い間取りです。
この場合にはキッチンの音やにおいなどの遮蔽性が低くなりがちですので、気を配った設計にしたいですね。
水回りの間取り、将来訪れる変化も想定したい
家族の形は時間と共に変化するものです。
それに合わせて水回りの間取りも工夫したいですね。
介護を想定した間取り
新築やリフォームは、人生の中で何度も経験するものではありません。
現在の暮らしが快適なことはもちろんですが、10年後、20年後など将来のライフスタイルにも適応した間取りを心がけましょう。
将来訪れる介護にあたっては、水回りの間取りは非常に重要です。
特にバスルームとトイレを近くに配置したり、段差のないバリアフリーな床にするなどは、気を付けたいポイントです。
生活音に配慮する必要はありますが、バスルームやトイレと寝室をできるだけ近くに配置するのも、介護の上では大切だといえます。
また、サニタリーからキッチンへの移動もスムーズにできるような配置であるとなおよいでしょう。
車いすや介助を想定し、2人でも通れるくらいに間口を広くすることも非常に有効です。
回遊性を意識し、家具などの位置も動線を妨げないように工夫したいですね。
まとめ
家族全員が毎日使う水回りは、その間取りによって使いやすさが大きく左右されます。
水回りの間取りを決める際のキーワードは、
ひとつは回遊性、そして家族全員がストレスなく生活できるような快適性が大切だといえるでしょう。
そして、将来に渡って心地よく暮らせるための配慮もしておくことに越したことはありません。
ぜひ参考にしていただき、みなさんのライフスタイルにぴったりの水回りの間取りをデザインしてくださいね。