ディスポーザーが気になっている人へ〜日々のメンテナンスとメリット・デメリットをご紹介

野菜の切れ端、果物の皮、子供の食べ残し…。
この記事を読んでいる人は、毎日たまっていく生ゴミの処理に頭を悩ませて、
いろいろ調べた結果、「ディスポーザー」の存在を知ったのではないでしょうか?

ディスポーザーは、一度使えば「もうこれなしの生活では考えられない!」という人もいるほど。
不動産情報サイトでは「オートロック付き」「宅配ボックス付き」に並んで
「ディスポーザー付き」の物件特集もあります。

しかし、このような疑問・悩みを抱える人も多いと思います。

「ディスポーザーのメリットだけでなくデメリットも知りたい!」
「どの家庭でも使うことができるの?」
「メンテナンスは必要?故障したときは?」

ディスポーザーは金額的にも気軽に設置できるものではありませんし、失敗はしたくないですよね?

そんな人のために、この記事では

・ディスポーザーとは?
・ディスポーザー設置の可否条件
・ディスポーザーのメリット・デメリット
・ディスポーザーのメンテナンス
・使用の際の注意点や故障時の対応

について、ご紹介しています。
ディスポーザーについての知識を深めていただき、設置の際のご参考になれば幸いです。

ディスポーザーとは?

そもそも「ディスポーザーとは何?」と疑問に持つ人もいると思いますが
簡単にいうと「生ゴミ破砕機」のことです。

「今までにも似たようなものなかったっけ?」と思った人は、
「生ゴミ処理機」や「コンポスト」を思い浮かべたかもしれませんね。

しかし、ディスポーザーは生ゴミ処理機やコンポストに比べて「手軽さ」が大きな特徴なのです!

ディスポーザーはシンク下に設置されるのですが、
破砕機の入り口がシンクのゴミ受けの位置にきます。

そのため生ゴミを処理するときは、
生ゴミをゴミ受けに集めるような感覚でディスポーザーに集めて、
あとはスイッチを入れるだけで生ゴミが細かく粉砕されます。

スイッチの入れ方などの使い方の詳細の部分はメーカーごとで細かく違ってきます。

日本でのディスポーザー導入実績の多いメーカーは

・Panasonic(パナソニック)
・LIXIL
・MAX
・Yasunaga
・フロム工業

などが挙げられます。

ディスポーザーは後付けできる?

「もし、自分の住んでいるマンションに
もともとディスポーザーの設備がない場合、後付けはできるのか?」

という疑問についてご説明します。

結論から言うと、
「自治体の条例によるので、設置可能かどうかは取り扱いメーカーに問い合わせる」
というのが正解です。

ディスポーザーとは、生ゴミを粉砕して水と一緒に排水管に流すという仕組みです。
そうすると「環境に悪いんじゃないの?」「排水管が詰まるのでは?」と疑問に持たれると思います。

そのため、ディスポーザーの取り付けの条件は自治体ごとに条例で定められているのです。

例えば、東京23区内の場合は、

(引用)
ディスポーザ排水処理システムは、次の各号のいずれかに該当するものでなければならない。
1 ディスポーザ排水処理システムは、性能基準(案)による規格適合評価及び製品認証を受けたものでなければならない。
  ただし、機械処理タイプについては、上記のほか、
  「下水道のためのディスポーザ排水処理システム性能基準(案)(平成16年3月)」に適合したものも設置できるものとする。
2 前項で規定するディスポーザ排水処理システム以外のディスポーザ排水処理システムは設置してはなららない。
3 ディスポーザ排水処理システムの設置工事者は、東京都指定排水設備工事事業者でなければならない。
4 ディスポーザ排水処理システムの設置は、ディスポーザ排水処理システムが正常に機能するように適切かつ的確に行わなければならない。
5 生物処理タイプのディスポーザ部の交換は、性能基準(案)によるディスポーザ部の規格適合評価及び製品認証を受けたものでなければならない。
6 機械処理タイプのディスポーザ部及び排水処理部の交換については、既設のものと同一機種でなければならない。
引用元:東京都下水道局「ディスポーザ排水処理システムに関する取扱要綱」
(引用ここまで)

となっています。

なんだかややこしいのですが、
簡単に説明すると以下のようになります。

・東京都が認定したディスポーザーでないとダメですよ。
・「生物処理タイプ」もしくは「機械処理タイプ」の排水処理システム(環境負荷を抑えるシステム)が必要ですよ。
・取り付けは、東京都認定の事業者でないとダメですよ。
・ディスポーザーの交換は個人の判断でしてはいけませんよ。

個人でディスポーザーの設置ができるかどうかの判断は難しいため、
取り扱いメーカーに相談するのが一番でしょう。

マンション・戸建て関係なくディスポーザーは使えるの?

「ディスポーザーはマンションでしか使えない」という声もありますが、
戸建てでも設置することは可能です。
※もちろん自治体の条例で設置可能な地域の場合です。

そもそも「マンションでしか使えない」と言われている理由としては、
設置条件の一つでもある「排水処理システム」である浄化槽が、戸建てでは設置が難しいからです。

しかし、今では家庭用の処理システムもあるため
「戸建てだから」という理由だけで諦める必要はありません。

ディスポーザーのメリット

ディスポーザーには以下のようなメリットがあります。

①生ゴミを保管しなくてよいので、においや虫の発生を防げる。
②生ゴミ処理の手間がかからないので家事の負担が楽になる。
③ゴミ出しの際のカラス・ネコ対策にもなる。

ディスポーザーの恩恵は夏場に発揮されます。
ゴミ出しの日までの生ゴミの保管は、すごく気を使いますよね?

時間が経てば腐敗が進み、
においや虫の発生源となってしまいますが、
ディスポーザーで生ゴミを処理しておくことでこの悩みが解消されます。

また、ゴミ出し問題はご近所さんとのトラブルにも発展しかねません。
カラスやネコによるゴミの荒らしも生ゴミをなくすことで軽減することができます。

ディスポーザーのデメリット

ディスポーザーはメリットも多いですが、気をつけておくべきこともあります。

①日頃のメンテナンスを怠ると、悪臭の発生や故障に繋がる。
②ディスポーザー付きマンションの場合、維持管理費が発生することも。
③振動・音が発生する。

ディスポーザーも使っているうちに汚れやヌメリが発生してきます。
そのまま使用し続けていくと、
汚れの蓄積や固着により悪臭や詰まりの原因となってしまいますので、
定期的な掃除が必要です。

また、ディスポーザー付きのマンションの場合は、
ディスポーザーの振動や音には注意して使用の時間帯を気を付ける必要があります。

ディスポーザーを快適に使うためのメンテナンス方法

デメリットに挙げた、日常のメンテナンスについてもう少し詳しくご紹介します。

ディスポーザーの洗浄は、
氷を10個ほどと食器洗い用の洗剤を数滴垂らして、
水を流しながらディスポーザーを起動
させます。

粉砕された氷の粒がヌメリやにおいの元となる細菌や汚れを落としてくれます。

それでも汚れが落ちない場合は、
ディスポーザーのコンセントを抜き中性洗剤を使ってスポンジやブラシで洗ってみましょう。

ディスポーザーにありがちなトラブル・故障

ディスポーザーのトラブルとして多いのが、「モーターの過負荷」による故障です。
モーターの過負荷の原因として多いのが、

・トウモロコシや玉ねぎの皮などの繊維質のものを投入する。
・大きな貝殻やトウモロコシの芯などの硬いものを入れる。
・スプーンやフォークが混入していた。
・一度に大量の生ゴミを入れて稼働する。

などが挙げられます。

しかし、最近では繊維質のものでも投入可能な製品や、
大きくて硬いものでも粉砕可能!といったパワフルなディスポーザー、
金属が混入していたらアラートが鳴る、といった親切な製品も増えています。

企業努力で便利で使いやすくなっていますが、
あまり無理はさせないであげましょう。

まとめ

共働きの世帯が増え、家事の省力化はますます求められようになりました。

今では、洗濯から乾燥まで自動で行われ、
ボタンを押せば掃除機が走り回り、
今までの「当たり前にあった苦労」がどんどん少なくなっている時代です。

ディスポーザーも、その省力化の手段の一つだと思います。
こういう便利な機械を積極的に取り入れて、便利な生活にしていきたいですね。