トイレの換気扇、気になる電気代は●●円。つけっぱなしでも大丈夫?故障したらどう修理する?

トイレの換気扇の電気代、月間で一体いくらになるかご存知ですか?
本当は換気しっぱなしにしたいけれど、電気代が心配で、使用前後など必要なときだけつけるという方もいるかもしれませんね。
今回は、そんなあなたのための記事です。

換気扇を常につけっぱなしにするメリットとデメリットもお伝えします。
また、換気扇が壊れたときの対処法や、長く使うためのメンテナンス方法など、盛りだくさんでお届けしますよ。

トイレの換気扇、気になる電気代は?

24時間つけっぱなしでも月々数十円ほど

気になるトイレの換気扇、電気代はずばりいくらになるのでしょうか?電気代の計算方法はいたって簡単です。

トイレの換気扇は小型のため、定格出力は3W(ワット)ほどのものが多いようです。
大きいものでも7.5Wなどです。

3Wの換気扇を1時間動かした場合、使う電力量は3Wh。
つまり、24時間使ったら3W×24時間、これに30日をかけると、月間の使用電力量は2,160Whとなります。

家庭向けの電気料金平均単価は25円/kWhとされていますので、
先ほどの2,160Whの単位をkWhに換算して計算すると、月間の電気料金は54円となります。
仮に7.5Wなど少し大きな換気扇であれば、月間135円となる計算です。

もちろん、電力会社によって電気代は異なりますので、目安の金額です。
ご自宅の電気代で計算したい場合は、電気料金の請求書などで単価を確認してくださいね。

これを年額にすると、約650円から1,600円
トイレの換気扇が電気代に与えるインパクトは、大きくないということがわかりました。
では次に、電気代のほかのメリットとデメリットを比べてみましょう。

ちなみに、キッチンの換気扇とは電気代が違う

トイレの換気扇は小型のものが多いことは、先ほどお伝えしました。
トイレは、キッチンや浴室と比べると小規模の換気扇がよく使われます。
逆に、キッチンは大型のものが多く、強弱などの調整ができるものがよく見られます。
大型の換気扇になると、出力が数十Wのものもあります。

トイレの換気扇にもいろいろな種類がありますが、おおむね10W以下の小型のものがよく使われています。
ご自宅の換気扇の出力が気になる場合は、換気扇のカバーをはずして確認するとよいでしょう。
出力や仕様などがかかれたシールが貼ってありますので、何Wかを知ることができます。

換気扇の大きさなどによって消費する電力量も変わりますが、家庭の中でも、トイレの換気扇は比較的電気代のかからない設備だといえます。

こまめに消したほうがいい?つけっぱなしのメリット・デメリット

24時間換気システムとの違い

トイレの換気扇を24時間つけておいたほうがいいか考えるとき、よく比較対象にされるのが、24時間換気システムです。
ですが、トイレの換気扇と24時間換気システムは、そもそもの目的が違います。

トイレの換気扇は臭気がこもらないようにすることが主な目的ですが、24時間換気システムはシックハウス対策(※)のための設備です。
24時間換気システムによって、窓を開けなくても外気を取り込み、また排出もできるようになっています。
換気扇と異なり、ゆっくりと時間をかけて家全体の空気を循環させるのが特徴です。この特徴から「常時換気」と呼ばれます。

※シックハウス症候群とは、家の中の化学物質やカビやダニなどの原因による体調不良とされています。
最近の家は気密性が高く、そのためシックハウスになりやすいとされています。

一方、トイレなどの換気扇は「局所換気」と呼ばれ、
トイレやバスルームなど、限られたスペースの空気を短時間で入れ替えることができます。
ご自宅の24時間換気システムがある場合は、常時換気と局所換気の特徴をおさえながら、上手に併用したいですね。

乾燥効果で家全体にもメリットあり

家の中でもトイレは、思いのほか湿度の高い場所です。
トイレのタンクには常時水が入っているため、湿気につながりやすいのです。
しばらく開けていなかったタンクを見てみると、カビが生えていたという経験をした方も多いのではないでしょうか。

この湿気対策にも、トイレの換気扇は有効だといえます。
常に水があるトイレですから、24時間湿気の対策は必要です。

特にトイレに窓のない家の場合、トイレの空気がこもってしまいがちなので、
トイレの湿気が廊下や別の部屋に及んでしまうことのないよう、換気扇はつけっぱなしにすることをおすすめします。

同じように、窓のない浴室も、24時間換気扇をつけておくほうがよいでしょう。
湿気は、気づかないうちに天井や壁のカビなどを発生させてしまいます。
換気扇に強弱の調整がある場合は、弱でもつけておくと効果が出ます。
ぜひご自宅のトイレの天井や壁を確認し、換気扇を使うようにしてみてください。

逆に、つけっぱなしのデメリットは?

湿気によりカビなどが発生してしまうと、お掃除に手間や時間がかかってしまいます。
その手間を考えると、24時間つけっぱなしの方がお得だといえるかもしれません。

では逆に、換気扇をつけっぱなしにするデメリットとは何でしょうか?

換気扇といっても機械ですから、やはり、長い時間動かしておくと、その分経年劣化も早まります。
空気を吸い込む換気扇には、ホコリなども付着しやすいものです。

こうしたホコリや汚れをそのままにしておくと、故障につながる可能性もあります。

換気扇がおかしい!故障したらどうすればいい?

換気扇から異音がしてきたら要注意

トイレの換気扇から、カツカツ、ガラガラというような異音がしてきたら要注意です。
回っている羽に何かが緩衝しているか、羽根そのものに異常が起きているかもしれません。

おかしな音がしたまま放置しておくと、その異常がより内部にまで波及して、被害が拡大してしまうことも考えられます。
変な音がしたらすぐに換気扇の電源を切り、止めるようにしましょう。

まずはブレーカーを落とす


異音がする換気扇を止めたら、次はブレーカーを落とします。
ブレーカーは、家庭の配電盤の中にあります。
配電盤を開けると、各部屋ごとのブレーカーがありますので、トイレに該当するものを切るようにしてください。

ご家庭の配線状況によっては、トイレの電灯と換気扇が一緒になっていることも多いようです。
真っ暗なトイレで作業をしなくてよいように、懐中電灯も準備しておくと便利ですね。

次に、換気扇外側のプラスチックなどのカバーを外します。
引っ張ると外れるような構造になっていることがほとんどです。

ワイヤーなどでそのままぶらさった状態になるものや、針金のような爪がついていて着脱できるものもあります。
どちらのタイプも、無理にひっぱたりすることのないよう気を付けて外します。

カバーを外すと換気扇内部の羽などが見えるとおもいます。
何か異物などが挟まっていないかよく見て探しましょう。

このとき、換気扇がまだ回っているようであれば、絶対に止まるまで待ってください。
動いている換気扇は危険ですので、指などを決して入れないようご注意ください。

目視で異物が確認できなければ、それ以上の分解はせず、修理会社に相談するようにしましょう。

長く使うために、定期的な掃除を

換気扇を長持ちさせるため、定期的に清掃しましょう。
目安は3ヶ月に1度です。

換気扇は常に空気を吸い込んでいるため、一緒にホコリや細かいゴミ、花粉なども吸収してしまいます。
ホコリなどが付着したままにしておくと、音が大きくなったり、吸気する力が弱くなりますので、お掃除がおすすめです。

先ほどの分解手順と同じようにブレーカーを落とし、カバーを外したら、乾いた布などで吹き上げていきます。
濡れた布だとホコリが丸まり固まってしまうため、はじめは乾いた布で拭いていきます。

細かい部分は、使い古した歯ブラシなのでホコリをかき出すとよいでしょう。
最後は固く絞った布で吹き上げ、ホコリを残らずきれいにしたら完了です。

まとめ

トイレの換気扇は、24時間つけっぱなしにしておいても、電気代へのインパクトは小さいことがわかりました。
また、24時間換気システムとの違いなど特徴もおさえることができたのではないでしょうか。

日頃なかなか気にすることのないトイレの換気扇ですが、トイレ空間を快適に維持してくれる大切な設備でもあります。
ときにはトイレの天井や壁をチェックし、適切に換気ができているか、換気扇にホコリがついていないか確認するようにしたいですね。