今日から無理なく続けられる!効果的な省エネは、まずあの家電から
みなさんは、「家庭の省エネ」と聞いて、どのようなイメージをお持ちでしょうか?
「省エネした方がいいのはわかるけど、面倒くさそう」という方も多いのではないでしょうか。
今回は、家庭で最も電気を消費する家電とその省エネ方法と、
それに加えて、家庭の中でも水回りの省エネについても考えてみましょう。
そして、無理なく習慣にできる省エネ方法もご紹介しますよ。どうぞ最後までお付き合いくださいね。
本記事は、弊社の知り合いでもあり省エネエキスパートの資格も持ってらっしゃる、officeSOTO山下幸恵さまにご協力いただきました!
目からウロコの知識満載ですので、ぜひ普段の生活に役立ててみてください。
目次
家庭の省エネ、コツをつかんで効率よく
おうちの中で、最も多くの電気を使う家電製品は何でしょうか?
ヒントは、常に電気を使っているものです。24時間、365日、電源が入っている家電といえば?そう、あの大物家電です。
いちばん電気を使う家電は何?上位4つをおさえよう
・第1位:冷蔵庫
家庭で最も多く電気を使う家電は、冷蔵庫。
家庭の電力消費量の約14%を占めます。基本的には、1年中電源がオンになっていますので、常に電気を使っています。
最近の冷蔵庫は、ひと昔前のものと比べると省エネ性能が格段にアップしていますが、それでも堂々の第1位です。
第2位:照明
続いて第2位は、各部屋に必ずある照明です。電力消費量の約13%を占めています。
お部屋の用途や状況によっては、かなり長い時間点けっぱなしになることもありますね。
第3位:テレビ
第3位は、テレビです。大型化が進み、一家に1台の時代ではなく、それぞれのお部屋にあるというご家庭も増えてきました。
電力消費量に占める割合は、約9%です。
第4位:エアコン
最後に第4位は、エアコンです。「エアコンをつけると電気代が上がる」という声は、よく耳にしますね。
使用する電気の割合に換算すると、約7%です。
この4つ家電の電力消費量を合計すると、家庭で使う電気の約4割にのぼります。
逆に考えると、この4つの省エネに取り組むと、毎月の電気代を効率よく節約することができますよ。
省エネと光熱費の節約は表裏一体です。電力消費量の大きい家電から省エネに取組み、効率のよい節約を目指しましょう。
「省エネを始めてみたいけど、何から始めればよいかわからない」というあなた。ぜひこの順番を頭に入れておきましょうね。
チェックしてみよう!我が家の省エネレベル
冷蔵庫の省エネ
・ものを詰め込みすぎていませんか?
・設定温度は適切ですか?
・壁から適切な間隔で設置していますか?
冷蔵庫の省エネのコツは、庫内の温度を下げないことです。
そのためには、冷蔵庫内を整理しておくことが大切です。
例えば、毎日の朝食に使うマーガリンやジャムなどは、同じケースにまとめてケースごと取り出せるようにしておくとよいですね。
冷蔵庫の温度設定は「強・中・弱」などがあり、冬場など気温の低い時期は「弱」設定などに変更するようにしましょう。
食品の状態に注意しながら、春や秋などは「中」、夏場には「強」などと調節することをおすすめします。
冷蔵庫は、庫内を冷やすかわりに、周囲に熱を放出しています。冷蔵庫の側面や上部に触れてみると、少し熱くなっているのがわかります。
そのため、メーカーの取扱説明書などには、壁などから離して設置するよう書いてあります。この「離隔距離」は、必ず守るようにしましょう。
壁などに接していて冷蔵庫が放熱できないと、庫内が冷えにくくなることがあります。
そのため、さらに冷やそうと電気を余計に使ってしまいます。冷蔵庫の上にものを置くことも、同じ理由から控えたほうがよいですね。
照明の省エネ
・LED照明に交換していますか?
・照明は壁スイッチから消していますか?
・照明器具は定期的にお掃除をしていますか?
白熱球や蛍光灯をLEDランプに変えると省エネだとご存知の方は多いと思います。
では、どのお部屋からLEDに変えるのがよいのでしょうか?
LEDランプは、スイッチを入れるとすぐに100%の明るさになります。
そのため、点灯時間の短いトイレや、階段、廊下などに適しています。
長寿命なので、電球の取り換え頻度が少なくて済むというメリットもありますよ。
テレビの省エネ
・1週間に一度、画面を掃除していますか?
・見ていないときは、こまめに消していますか?
・省エネモードを活用していますか?
テレビは画面が大きく、静電気を発生するためホコリを寄せ付けやすくなっています。
1週間に一度は乾いた柔らかい布で拭くようにしましょう。
画面がきれいになると、必要以上に明るくすることがないため、省エネにつながります。
また、テレビの設定には「省エネモード」などという省電力モードがあります。
部屋の明るさに合わせて画面の照度を調整したり、一定時間操作がなければ自動でOFFになるなどの機能です。
1回の設定で済むため、簡単に省エネに取り組むことができますよ。
ただし、タイマーや録画機能などをご利用の場合は、省電力設定にすることで問題がないかどうか確認するとよいでしょう。
エアコンの省エネ
・フィルターは2週間に一度お掃除をしていますか?
・室外機の前にものを置いていませんか?
・室温は、夏は28℃、冬は20℃を目安にしていますか?
夏場や冬場には欠かせないエアコンですが、ちょっとした工夫で大きく省エネができます。
例えば、風向板は、冷房時は水平に、暖房時は下向きにすることで、効率よく室温の調整をしてくれます。
また、カーテンやブラインドで室外からの温度を伝わりにくくすることも、エアコンの効率アップの鍵です。
ちなみに、夏場は窓の外によしずやグリーンカーテンをすると、室内のカーテンの3倍の効果が得られるといわれています。
また、室外機は外気を取り込むことで温度の調整をしています。
室外機の前にものがあると、空気が取り込みにくく、余計に電気を使います。室外機の前はすっきりと片づけておきましょうね。
以上が、電気を多く使う家電の上位4つについての、省エネチェックでした。
12項目中、いくつ実践されていましたか?
お金をかけずにできる省エネ方法を多くご紹介しましたので、ぜひ今日から取り組んでみてくださいね。
水回りの省エネも効果抜群!
実は、水の節約も省エネになります。
水が家庭に届くまでには、多くのプロセスを経て、たくさんのエネルギーが使われています。
時には蛇口の向こう側を想像して、節水を心がけてみてはいかがでしょうか。
お風呂で省エネ
家庭で使われる水の約4割はお風呂です。
冬場は浴槽にお湯を張って入浴されるご家庭も多いでしょうから、水道代はかさみがちです。
入浴時の節水を意識すると、水道代はもちろん、ガス代や電気代の節約にもなりますね。
シャワーの水量は、1分間に約12リットルといわれています。
最近では、節水型のシャワーヘッドや、手元でシャワーのオン・オフ操作ができるスイッチ付きのシャワーヘッドもあります。
ぜひこうした製品も活用したいですね。
また、浴槽にフタをしてお湯が冷めないようにすることも効果的です。
特に、ご家族が続けて入浴し、追い炊きの回数を極力減らすと、省エネ効果はかなり高くなりますよ。
トイレで省エネ
主流になりつつある温水洗浄便座も、ちょっとした工夫で省エネが可能です。
洗浄水や暖房便座の温度は、なるべく低めに設定しましょう。
特に温かい春から夏にかけては、低い温度に設定しても不便さを感じることは少ないでしょう。
また、使わないときは便座のフタを閉めると、放熱がおさえられるため効果的です。
節水型トイレは、節水機能が上がり、最近では6リットル以下で洗浄できるものが多くなっています。
みんなが毎日使うトイレですから、リフォームをお考えの方には節水型トイレがおすすめです。
また、温水洗浄便座などを買い替える際には、「統一省エネラベル」を参考にしてください。
これは緑色のラベルで、星の数で省エネ性能を示しています。
5つ星が最高で、星の数が多いほど省エネ性能が高いことを示しています。
年間の目安電気料金も掲載されていますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
まとめ
あるアンケートによれば、家庭の省エネに取り組まない理由として「何をすればよいかわからない」という回答が最も多かったそうです。
確かに、多くの情報が飛び交う中で、何が省エネになるのかわかりにくい面もあると思います。
気候変動などが大きく話題になっていますが、国内の二酸化炭素の約2割は、私たちの家庭から排出されています。
省エネは温暖化対策にとっても非常に効果的です。
小さな省エネの積み重ねを続けることが、大きな変化を生み出すのではないでしょうか。
まず、電気の使用の多い家電から取り組むことで、無理なく気軽に省エネを始めていただければ幸いです。