失敗しない温水洗浄便座(シャワートイレ)の選び方

温水洗浄便座(シャワートイレ)は日本のトイレの特長

温水洗浄便座(シャワートイレ)は、
日本のトイレの優れた点として世界でも有名です。
TOTOのウォシュレットという呼び名が定着していますよね。

すでに国内での温水洗浄便座の普及率はかなり高くなっています。
海外からの旅行者が感動するアイテムにあげられるほどの人気ぶりです。


今回は、人気アイテムである温水洗浄便座の便利さやメリットをご紹介します。
新しい温水洗浄便座を購入するときの注意点やポイントも押さえておきましょう。

温水洗浄便座には2タイプある


便器一体タイプ


温水洗浄便座には、トイレ本体と一体になったタイプのものがあります。

トイレが古い場合は、トイレ本体から取り換えるのもひとつの方法です。
トイレと温水洗浄便座、同時に新品にできますね。

あとでご紹介する後付けタイプのように、
トイレと温水洗浄便座が合わない、といった心配がありません。


ただし、リフォームなのでそれなりの費用はかかります。
性能によりますが、少なくとも10~20万円程度は考えておく必要があります。
施工業者によってはトイレと温水洗浄便座の代金を、工事費込みで安くしてくれるケースもあるので、
複数の業者に見積もりを取るほうがいいでしょう。

トイレリフォームを行う際には、ショールームに見学に行くなどして、
実物をよく確認することが大切です。


後付けタイプ



今使用している洋式トイレに後付けで温水洗浄便座を設置すれば、
もっと手軽に温水洗浄便座を取り入れることができます。

後からつけるだけなら、作業時間は30分から1時間程度で完了します。
リフォームよりずっと簡単で低コストなことも魅力ですね。


相場としては、1.4万円から4万円程度の温水洗浄便座が人気になっています。
高機能なハイグレードタイプなら、10万円程度することもあります。

もともと自社のトイレへの設置を前提に作られているため、
トイレメーカーと同じ会社の温水洗浄便座のほうが適合しやすいです。

後付けする際の取り付け工事は、自分で行うと低コストですが、
失敗すると水漏れの恐れもあり得ます。

自分で取り付けることに不安があるなら、設置工事を業者に依頼するほうが無難です。

温水洗浄便座を購入するとき注意したいこと

温水洗浄便座を購入するにあたり
注意したいのは、
温水洗浄便座は衛生用品であるため、返品が難しいということです。

購入にあたっては、確実に自宅の洋式トイレにマッチした温水洗浄便座を選びましょう。

また後付けタイプの温水洗浄便座なら、賃貸住宅でもつけられますが、
管理会社や大家さんに事前の確認は必要ですよ。



トイレが快適になる!温水洗浄便座の機能

あらためて、温水洗浄便座の機能をまとめてみました。
もしかしたら初めて知る便利な機能があるかもしれませんよ。

洗浄機能



温水洗浄便座の基本機能は、用を足した後に局部を洗浄してくれることですよね。
おしり用とビデ用の2種のボタンが付いていることが多いです。
ノズルから温水を出して、洗浄してくれます。


洗浄の強弱を自動的に切り替える機能や、
洗浄位置を任意に調節できる機能が付くこともあります。

脱臭機能

用を足したあとの気になる臭いを脱臭してくれる機能です。

防汚機能


便座やノズルの素材に、汚れがつきにくい素材を使用している温水洗浄便座があります。
また、便器内の除菌を行ってくれる、ノズルを自動的に洗浄してくれるなど
汚れが付きにくい状態にしてくれる機能もあります。
清潔に使える上に、掃除が楽になりますね。


乾燥機能


おしり洗浄後に熱風で乾かしてくれる機能です。
さらっとした仕上がりになります。


オート開閉機能


人の気配を察知して、便座のフタを自動的に開閉してくれます。
中腰にならなくてもいいので、腰に負担がかかるのを防げます。

腰に不安がある方や、高齢者の方が使用する場合、あると嬉しい機能ですね。


オート洗浄機能


公共の場に設置してあるトイレについていることが多い機能です。
用を足したことをセンサーが察知して自動的に洗浄してくれるので、流し忘れ防止に役立ちます。


暖房便座

一般的に、温水洗浄便座には、便座カバーをつけることは推奨されていません。
便座が冷たくないように、温めてくれる機能です。冬場にはありがたいですね。


当然ながら、高機能になればなるほど金額も上がります。
家族構成やトイレの好みも考えて、どんな機能があれば快適か、よく検討しましょう。



後付け温水洗浄便座を選ぶときに注意すべき5つのポイント!

いざ温水洗浄便座を導入するにあたり、
忘れてほしくないポイントがあります。

①コンセントの有無


温水洗浄便座の使用には電源が必須です。
トイレ内の電源コンセントの有無を確認しましょう。


廊下の電源などから延長コードを使う方法は、水滴がかかり漏電や感電の恐れがあるので、危険です。
コンセントが無いなら電気工事も必要になります。

②自宅のトイレにマッチしているか

温水洗浄便座には、取付可能なトイレとそうでないトイレがあります。
自宅内のトイレに取り付けられるかどうか、必ず確認しましょう。

背面にタンクがあるトイレや、ワンピース型トイレなら取り付けることができます。
ただ、タンクレストイレやユニットトイレには付けられないことがあります。
また三角タンク式トイレは取付可能ですが、他に部材や工具が必要になることもあります。

便器の大きさには、大型と標準の2種類があります。
便器の大きさに合ったサイズの温水洗浄便座を選びましょう。

現在発売されている温水洗浄便座は、大型便器・標準便器のどちらにも設置できる兼用サイズが多いので、
兼用タイプを選ぶのもいいですね。


③トイレのスペースをチェック


トイレ内の空間は決して広くないので、窮屈にならないように、
あらかじめサイズを測って、余裕があるかどうかチェックしておきましょう。


一般洋式便器・ワンピース型便座の場合


便器中央から左右の壁までの距離、便器の前端から扉までの距離を測っておきます。


三角タンク式腰掛便器の場合


上記に加えて、便器とタンクとの距離も測っておきましょう。

④リモコンのタイプ

袖リモコン



ベーシックなグレードの温水洗浄便座に多いタイプのリモコンです。
温水洗浄便座の側面に、操作のためのリモコンが付いています。

壁に穴を開けないので賃貸物件でも利用できて安心ですね。
ただ、リモコン部分に汚れやホコリが溜まりやすい点はデメリットです。


壁リモコン



温水洗浄便座から離れて、壁にリモコンを設置します。
ミドルグレードからハイグレードの温水洗浄便座に多いタイプです。

壁に穴をあけることになるので、持ち家の方でないと難しいでしょう。
トイレ本体とリモコンが分離しているので、掃除はしやすい点が嬉しいですね。

⑤洗浄のお湯の供給方法

貯湯式

温水洗浄便座に内蔵されたタンクから洗浄時のお湯がでるタイプです。
ベーシックグレードの温水洗浄便座には貯湯式が多いです。

連続の使用などでタンク内のお湯を使いきってしまうと、洗浄時に水が出ることになります。
消費電力量が多めで、電気代はやや高くなる傾向にあります。

瞬間式

洗浄する際に、温水ヒーターによって加熱したお湯を使用するタイプです。
ハイグレードな温水洗浄便座に使用されています。

タンク内にお湯を溜めるのではなく、すぐに加熱してくれるので、お湯が切れる心配がありません。
また内蔵タンクが無い分、外見がすっきりとしたデザインになります。
消費電力量が少なく、電気代を抑えられますよ。

温水洗浄便座を選ぶコツ

設置できる条件を確認してから、欲しい機能やカラーをチェックしていきましょう。
温水洗浄便座の洗い心地にあまり大きな差はないので、
リモコンのタイプや清潔に使える機能、掃除のしやすさなどを基準に選ぶとよいですね。



見た目の問題として、便器と温水洗浄便座のカラーマッチングもチェックしておきましょう。
多くの温水洗浄便座の色はホワイトやアイボリーとなっています。

また毎日使っていくトイレですから、掃除のしやすさは意外と大事なポイントになりますよ。

自宅のトイレにあった温水洗浄便座を選ばないと、買い直す羽目になることもあるので、
複数の温水洗浄便座を比較して、よく検討してみてくださいね。



まとめ


温水洗浄便座があれば、トイレが今までよりもずっと快適になります。

リーズナブルな価格でも、使いやすい温水洗浄便座はありますし、
欲しい機能や使いやすさ、お手入れのしやすさなどをしっかりチェックして選ぶといいですね。

失敗したくない買い物なので、ぜひ複数の温水洗浄便座を検討して慎重に選びましょう。